探偵のシミュレーション

探偵のシミュレーション

探偵のトレーニングって?

何気ない風景を眺めているだけで、人と人の出会いや別れが見えてきて、街にはたくさんの喜怒哀楽の模様を発見することができます。 待ち合わせ場所に早めに到着し、ちょっと待ち時間が出来たので、探偵トレーニングを始めてみます。

探偵トレーニング最初に視界の中から人間ウォッチング。 まずは探偵っぽい 1人の男性を勝手に決めつけます。 次に、マルタイ(調査対象者)として、対角の向こう側に立ってる女性。 これも勝手に決めつけます。 さて、ここで考える。 「私だったら、もう少し角度を変えて、もうちょっとだけ右側から見てれば、その後の尾行も不審を与えないのに、下手くそな探偵さんだなぁ」。

客観的な眼を養うことが大事

妄想家のように思われるかもしれないのですが、実はこうしたシミュレーション、プロ探偵にとってものすごく大事なんです。 張り込んでいる時の当人はどうしても、その状況を客観的に捉えられない面があります。 自分が当事者でありながらも、別な自分がバードビューのような視点で状況把握し、”もうひとつの客観的な眼” を活かしていくためのトレーニングなのです。 名探偵なら、いつ何処にいても、こうした思考訓練を欠かさないようにしないとね。

さてさて、この(勝手に決めた)探偵さんは待ち人来たり。現れた女性と手を繋いで立ち去っていきました。 一方、(勝手に決めた)マルタイ(調査対象者)さんも、やはり男性が現れて、肩を寄せられて街の雑踏へと消えていきました。 それぞれが浮気現場だったとしたら、私が今いる 「この位置からのビデオ撮影なら完璧だな」。 …プロ探偵の仕事って、けっこう日頃のトレーニングが欠かせないんです。