
愛知県警北署の庁舎内に盗聴器が!?
愛知県警北署の庁舎内に盗聴器が仕掛けられていた問題。
なぜ警察署内に?誰が?何のために?って、まず考えますよね。
我々探偵会社では、盗聴発見と言う依頼があります。
一般家庭や企業などから「盗聴されているのでは?」と、今後の生活不安の解消や情報漏れ対策などの理由により、盗聴されていないかどうかの盗聴発見調査を請け負います。
そもそも、盗聴器とはどんなものなのか…

盗聴発見器
無線式の盗聴器の仕組みとは、音声電波を発信する機器(発信機)と音声電波を受信する受信機が対となります。なので…電波発信機を設置しただけでは、盗聴の目的は達せられず、誰かが受信機で傍受する作業が必要です。
設置環境や機器性能にもよりますが、盗聴電波は半径数百メートルの範囲に及ぶため、その範囲に自動録音機などを設置すれば、無人でも音声を記録することが出来ます。
今回、発見された電源タップ型の発信機は、電源部分に差し込んで使用するため、電池で稼働する発信機と違って、機器に不具合が生じない限り、半永久的に盗聴電波を発信し続けることになります。

電源タップ型の盗聴器
そして、電源タップ型の発信機は一般家庭で使用するものと見た目に変わりありません。なぜかと言えば、市販品を内部改造しているからです。
近年、身近にある様々な電化品に盗聴装置を組み込んだものが出回っており、電源タップ型はあまりにもオーソドックスであるが故、警察署内でも不審に思われなかったのかも知れません。逆に、電話盗聴などが目的であっても、その機器設置には不審な行動や手間を伴うため、簡単に設置できる機器が使用された可能性もあります。
しかし、実際の盗聴発見調査の現場では、オーソドックスな盗聴機器が発見されることは少なくなりました。盗聴電波は、受信機さえあれば誰でも簡単に傍受されてしまうため、発覚する可能性が極めて高くなります。
最近の傾向は、浮気を疑うパートナーがICレコーダーなどを購入し、室内や車に設置するなどして浮気の確信を得てから、我々探偵に相談に訪れるケースが多くあります。ICレコーダーであれば、第3者に聞かれることなく、設置場所さえ選べば発覚の危険も少なくなります。
今回、警察署内に誰が?と言う疑問は…
報道にもあるように、簡単に出入り出来るような環境で無いことを考えれば、内部犯行もしくは内部に協力者と言う説が一番に挙げられます。
また、何のために?となると…
- 外部もしくは内部からの情報収集のため。
- 腹いせなどによるいたずら、嫌がらせのため。
などが、主な目的となるでしょう。
そして、もう一つ考えられるのは、そもそも盗聴目的ではなかった!?
盗聴器と知らずに電源タップが使われたと言うことです。
どうやって紛れたかは分かりませんが、何らかの不手際などから知らずに盗聴装置の仕込まれた電源タップが備品として使用された可能性も考えられるでしょう。
いずれにしても、市民を不安から守るはずの警察署内で発覚した問題。
今後の危機管理も徹底して頂きたいと願うばかりです。